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DISCOVERYEP #422026-02-09← 思考のアーカイブに戻る
プロフェッショナルサービスのチャーンは悪か?

プロフェッショナルサービスのチャーンは悪か?

プロフェッショナルサービスでは、顧客の自立を促す「ハッピーチャーン」こそが、提供者と顧客双方に最大の価値をもたらす。

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Newbeeのアチスカが、プロダクトアドバイザー支援事業の目指す方向性、特に支援の「終わり方」について語ります。従来のサービスモデルとは異なる視点です。

森岡氏率いる刀のビジネスモデルを参考に、プロダクトマネジメント支援における「メソッドのインストール」の重要性を説きます。内製化を促すそのアプローチに注目です。

本記事では、プロフェッショナルサービスにおける「チャーン」が必ずしも悪ではなく、むしろ「ハッピーチャーン」こそが理想的な成果であるという視点を深掘りします。

POINT 01

プロフェッショナルサービスにおける「チャーン」の捉え方

サービスの種類によって、顧客の契約終了(チャーン)に対する評価は大きく異なります。

SaaS/戦略コンサル

  • 継続的な契約維持が事業成長の鍵
  • リカーリング収益モデルを重視
  • 顧客との長期的な関係構築を目指す
  • チャーンは事業の損失と捉えられる

プロフェッショナルサービス(NewbeeのPM支援)

  • 顧客の自立・内製化支援がゴール
  • メソッドのインストールと実践を重視
  • 一定期間で支援を終える「卒業」を歓迎
  • 「ハッピーチャーン」は成功の証

POINT 02

「ハッピーチャーン」がもたらす多角的な価値

顧客の自立を促す「ハッピーチャーン」は、一見すると売上減少に見えますが、実は提供者と顧客双方に大きなメリットをもたらします。

  • 顧客の自立促進: 支援終了後も自社で課題解決できる能力が定着し、持続的な成長を可能にします。
  • 提供者の経験アップデート: 新しい現場での挑戦機会が増え、多様な課題解決を通じて自身のメソッドが進化します。
  • メソッドの再現性証明: 異なる環境での成功事例が増えることで、提供するメソッドの汎用性と有効性が強化されます。
  • 新たな挑戦機会創出: 既存案件の卒業により、より多くの企業や異なる課題への支援が可能になります。

POINT 03

経験を切り売りしない「メソッドアップデート」のサイクル

自身の経験が単なる切り売りではなく、常に最新の状態にアップデートされるプロセスは、プロフェッショナルサービス提供者にとって不可欠です。

  1. STEP 01

    専門課題への集中支援

    プロダクトディスカバリーやオペレーションズなど、特定の専門領域に特化して顧客を伴走支援します。

  2. STEP 02

    現場でのメソッド適用

    自身の持つメソッドを顧客の具体的な現場課題に適用し、共に実践しながら成果を追求します。

  3. STEP 03

    メソッドの進化と深化

    現場で得られた知見や課題を元に、既存のメソッドを常にブラッシュアップし、令和のモデルへとアップデートします。

  4. STEP 04

    新たな専門性の獲得

    特定領域への集中とメソッドの進化を通じて、自身の専門性をさらに深め、新たな知見を獲得します。

POINT 04

「俗人化」と「標準化」の最適なバランス

プロフェッショナルサービスにおいて、「俗人化=悪」という固定観念に囚われず、ビジネスモデルや提供価値に応じた最適なアプローチを検討することが重要です。

高成果

俗人化

専門家による価値

特定の専門家(俗人)が、その深い知見と経験で高付加価値な成果を生み出す状態。

理想のスケール

高成果かつ標準化されたメソッドで、多くの顧客に高品質なサービスを提供できる状態。

非効率な停滞

俗人化が進み、かつ成果も低い状態。改善が急務であり、事業継続が困難になるリスクがあります。

品質低下のリスク

標準化を進めたものの、品質が低下し、期待される成果が得られない状態。

標準化

低成果

POINT 05

支援の究極目標は「自分が不要になること」

プロフェッショナルサービス提供者にとって、顧客が自立し、自身の支援が不要になる状態こそが、真の成功と言えます。

スクラムマスターのゴールが「そのチームで自分をクビにすること」と言われるように、プロフェッショナルサービスにおいても、自分が不要になるようなゴール設計をすることが重要です。

Newbee アチスカ

TAKEAWAY

プロフェッショナルサービスにおいて、顧客が自立し卒業する「ハッピーチャーン」は、単なる売上減少ではなく、顧客の成功と提供者自身の継続的な成長を促す、真に価値ある関係性の証である。

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