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開発のボトルネックがPdMに移った今、手放したタスクは誰が拾うのか

開発のボトルネックがPdMに移った今、手放したタスクは誰が拾うのか

AIで開発が加速し、PdMがボトルネックに。その時、手放すタスクは誰が担うのか?

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先日登壇したイベント「PdMがAI時代にボトルネックにならないための生存戦略」の裏側を深掘りします。AIの劇的な進化が開発現場にもたらした変化と、それに伴うプロダクトマネージャーの新たな課題について考察します。

AIによる開発効率の向上は、これまでエンジニアが担っていたボトルネックをプロダクトマネージャーへと移行させました。この状況で、PdMはどのように立ち振る舞い、チームのタスク分担はどのように変化すべきでしょうか。

POINT 01

AI進化がもたらした開発のボトルネックの変遷

  1. STEP 01

    AI技術の急速な進化

    コーディングエージェントなどの登場により、開発プロセスが劇的に高速化しました。

  2. STEP 02

    エンジニアの効率向上

    以前はエンジニアの実装がボトルネックでしたが、その効率が3倍以上に向上しました。

  3. STEP 03

    ボトルネックの移行

    結果として、プロダクトマネージャー(PdM)が仕様準備やPRD作成に追いつかず、新たなボトルネックとなっています。

POINT 02

従来のPdMとエンジニアの役割分担

AI登場以前は、チーム内で暗黙の役割分担がありました。

プロダクトマネージャー (PdM)

  • エンジニアが実装に集中できるよう「何でも屋」としてお膳立て。
  • 実装外の調査(ライセンス、法務など)や準備業務を巻き取る。
  • チームのボトルネックを解消する役割。

エンジニア

  • プロダクトマネージャーが準備した環境で、エンジニアリングに集中。
  • コードを書くことに特化し、専門性を最大限に発揮。
  • 実装がチームの主要なボトルネック。

POINT 03

新たな役割分担への課題とエンジニアの抵抗

PdMが本質的なプロダクトマネジメントに集中するためには、これまで巻き取っていた業務をチームの誰かが担う必要があります。特に、ディスカバリー後の整理やQA準備、テスト自動化といった業務はエンジニアが担当する可能性が高まります。

しかし、多くのエンジニアは「コードを書くこと」を自身の主要業務と捉え、それ以外の「面倒なこと」はPdMがやるべきだと考える傾向があります。この意識が、新しい役割分担への抵抗を生む要因となっています。

これまでPdMやQA、デザイナーが越境して担っていた業務が、今度はエンジニアに回ってきた際に、それを拒否する姿勢はチーム全体の成果を阻害しかねません。この変化にどう向き合うかが問われています。

POINT 04

PdMが本質業務へ集中するための行動

ボトルネックがPdMに移った今、PdMは自身の成果を最大化するため、タスクの取捨選択と行動変容が求められます。

  • 本質業務への集中: プロダクトのビジョン策定や戦略立案など、PdMにしかできない核となる業務に時間を割く。
  • タスクの取捨選択: これまで巻き取っていた非本質的な業務を洗い出し、手放す勇気を持つ。
  • チームへの委譲: 手放したタスクを、リソースに余裕のあるチームメンバー(特にエンジニア)に適切に委譲する。
  • 役割の再定義: チーム内でPdMの役割を再定義し、メンバーとの認識を合わせる。

POINT 05

変化するチームの役割バランスと向き合い方

アジャイルやスクラムで「マルチファンクショナル」が謳われつつも、実態はPdMが雑務を拾う構造でした。ボトルネックの移行は、このバランスを根本から見直す機会です。

タスク能動

専門性特化

従来のPdM像

専門外の業務も積極的に拾い、チームのボトルネックを解消する多機能なPdM。

理想のエンジニア像

専門性を活かしつつ、チーム全体の成果のために能動的に越境業務も担うエンジニア。

従来のエンジニア像

コード記述に専門特化し、それ以外の業務は受動的に待つ傾向のあるエンジニア。

新たなPdM像

本質業務に集中し、非本質業務はチームに能動的に委譲する戦略的なPdM。

越境・多機能

タスク受動

TAKEAWAY

AIがもたらす開発環境の変化に適応するため、PdMは本質業務に集中し、エンジニアは越境業務を担う意識変革と、チーム全体の柔軟な役割再構築が不可欠です。

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